消費を変える色彩の力
1980年代の後半あたりから、消費者の「モノ離れ」がよく話題にされるようになっています。商品に必要な機能がそろっていれば、つまり便利なモノなら売れるという時代が去って、私たち消費者が、自分のライフスタイルに合わせて、好きな「モノ」を自分で選ぶというのがいまの時代のトレンドとしてあります。個性的な商品、個性的な「モノ」が求められるようになってきたわけですね。
そして個性的「モノ」の創造に欠かせない要因のひとつが色彩です。
たとえば同じ型のハイヒールでも、色彩豊かな種類が揃った製品、好みで自由に選べる商品が、人の購買意欲をかき立てるのです。
ではなぜ、人々はカラフルな商品に注目するのでしょう。なぜ色遣いが洗練されていると、購買意欲が高まるのでしょう。実はそこには、色彩のもつ心理的な効果が秘められているからです。
色彩には、人間の生理や感情に働きかける多大な力があります。人は明るい色は軽く、暗い色は重く感じます。もし部屋の天井が暗い色だったら圧迫感があり、部屋が狭く見えてしまうことでしょう。
もう一歩進むなら、暖色系で明るい色や鮮やかな色は「進出」するように見えますし、寒色系で暗い色や濁った色は「後退」しているように見えます。
そして現代を生きる私たちは、無意識ではあっても、そうした色彩に微妙に反応する感性を持ち合わせています。ファッションでは、決して「進出」したポジティブな感覚だけが好まれるわけではなく、「後退」したシックな印象がほしくなることだってありますよね。
これからのデザインやカラーコーディネートでは、そうした微妙な色の感性が、ますます求められていくことでしょう。
つまり消費の活性化を担う、仕事のできる社会人になる上でも、色彩に知識の勉強はとても役に立つということですね。
いま微妙な色彩のちがいを演出して、さまざまな分野で活用しようというトレンドが、さまざまな分野において見られます。
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